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伊藤蘭 時を重ね…キャンディーズ歌う

昨年41年ぶりに音楽活動を再開した伊藤蘭(65)が全国ツアーを行っている。言わずと知れた伝説的アイドルグループ「キャンディーズ」の元メンバー。今日23日には大阪・フェスティバルホールで公演。ステージでは、往年のヒット曲も披露する。今、自分を見守ってくれる大切な仲間や、家族への思いを語った。

★昨年ソロデビュー

78年4月4日、後楽園球場。キャンディーズの解散コンサートは、日本芸能史に「伝説」として残る。以来41年。伊藤は昨年5月にアルバム「My Bouquet」でソロデビュー。同6月に初のソロ公演を行い、歌手としてファンの前に戻ってきた。

「激動の1年でした。自分で決めてスタートしたこととはいえ、予想以上に早くて、あれよあれよという間で、いい感じに展開してきたことがうれしくもあり…ちょっと驚いています」

15日の東京公演から始まった今ツアーは、23日の大阪(フェスティバルホール)などをへて4月の東京・渋谷のLINE CUBE SHIBUYAまで全9公演。1人で行う。「どうして、こんなことになっちゃったんだろう」と笑う。

「ツアーまでやるのはまったくイメージになく、とりあえずCDを出してライブができたらいいっていうのを目標にやってきたので。うれしいことに(アルバムが)レコード大賞(の企画賞)をいただいたりとか。ありがたい展開です」

昨年6月のソロコンサートは東京と大阪で3公演を行った。これを「41年ぶりにステージに立って、まだ3本しかやっていない」と捉え、今ツアーを決めた。初日は「扉の前に立ったって感じ。ここからがスタートなのかな」と感じ、迎えた。

「ハートのエースが出てこない」「春一番」「哀愁のシンフォニー」「やさしい悪魔」「暑中お見舞い申し上げます」などキャンディーズの曲も披露する。スタッフからの提案を素直に受け入れた。

「スタッフの方の要望、それはファンの方たちとほぼ一緒なのではないかって思って。『皆さんが聞きたい曲はこれなんじゃないか』と提案をいただきまして『そうね』って」

どの曲にも大切な思い出がある。「ただ」と切り出し、照れくさそうに心境を明かした。

「若い女の子の歌ですよね。20代前半の時に作ってもらった曲で、それを今の年齢の私が歌う。大変さというか気恥ずかしさが…」

当時から40年以上の歳月が流れた。それでも「両方を時間旅行できるような2時間になっています。どちらも味わって楽しんでいただけたら」と自信を見せる。20代と現在の等身大「ランちゃん」。どちらの顔も伊藤蘭だ。

★ミキちゃんに相談

元メンバーのスーちゃんこと田中好子さんは11年に亡くなり、ミキちゃんこと藤村美樹さんは芸能界を引退している。3人で歌っていた曲を今は1人で歌う。

「2人が存在しない寂しさはずっとあり続ける。今回は、たまたまキャンディーズの曲を1人で歌うはめになってます(笑い)。けど気持ちはいつも、隣や端や、ここやそこにいてくれると思って歌っています。『一緒にいてください』って感じ」

実はツアー開催にあたり、藤村さんに相談した。

「(アイドル時代の曲、振りに)この年齢で歌ってみると、やっぱり難しい。振り付けも全然できなかった。30%くらいしか覚えていなかった」

藤村さんと一緒に往年の映像も見た。「復習」のつもりだったが「どうしても見入ってしまって。お菓子を食べたり、おしゃべりのほうが長くなってしまって。楽しい時間でしたけど。でも美樹さんなしではできませんでした」。また「(藤村さんも)同じくらい忘れてて『私だけじゃなくてよかった』と思いました」と笑った。

当時の映像を見て記憶もよみがえった。

「一見、何げないようなことでも、ちゃんとしっかりやってたんだなって感じました。3人ともそうでしたが、まじめに真摯(しんし)に歌を向き合っていた気がします」

時をへて、「キャンディーズ」について俯瞰(ふかん)目線で分かったこともある。「(ダンスは)歌をちゃんと歌えるように、そんなに大きな振りがなくて、小技のきいた『ポイント、ポイント』の振りにしてくださってたと思う」。今回、再挑戦している。

「意外に難しくて。音楽が始まって、いざ立ってやってみたら『絶対、体が覚えてるよね』って感じだったんですけど全然分からなかった。『どうやってこのカウントとるの?』とか。もう、そこから」

振り付けには苦戦したが「でも面白い」と笑顔で話した。

★娘・趣里も「行く」

ドラマで共演した俳優水谷豊(67)と89年に結婚。90年に長女の女優趣里(29)を出産した。今回の再始動、ソロデビューについて、水谷も趣里も「すごくいいよね」と喜んでくれた。「娘は『ツアーに絶対行きます』と言ってくれています。主人も来ると思います」。

水谷からは「ちょっと歌ってみて」と言われたとも明かした。「家で声を出して歌うって、そうそうないじゃないですか。練習してないんじゃないか? って不安になったのかもしれないです。(水谷が)CDをかけたので、鼻歌よりまじめな感じで歌ってみました」。

家庭で、ちょっと本気に歌ってみたといい、それを聞いた水谷は「声が出るようになってきたね」「今は座って歌ってるから、立ったらもっとちゃんと歌うよね」と返したそうだ。「チェックが入りました」と振り返って笑った。

家庭でも仕事の話は「お互いに気になることがあれば」することもある。最近も水谷が主演するテレビ朝日系ドラマ「相棒season18」の話をした。

「シリーズをやって20年目くらい。そういう長いものを続けるのはどういう感じ? とか、役に対する思いの変化などを話した」

かつて伊藤がドラマでセリフに苦戦していた時、水谷から「そんなことは100回練習すればできることだよ」と助言された。伊藤は「やれば身に付く-っていうのを、あっさり言われました」。その言葉は今でも自分の胸に残っている。

小さい頃からキャンディーズの曲を聞いて育った趣里は今、その歌を生で聞けることを楽しみにしているといい、そんな娘を母として、芸能界の先輩として見守っている。「仕事に対してひたむきで前向きで芝居が好きなんだなって。作品も見ている限り、心配なところはなくて、むしろいい感じだなって思います」。

夫にも娘にも、かつての仲間にも恵まれ、感謝の日々を送っている。みんなの力を借りてツアーを走りきる。【星名希実】

◆伊藤蘭(いとう・らん)

1955年(昭30)1月13日、東京都生まれ。72年に田中好子(故人)、藤村美樹の3人でキャンディーズを結成、73年シングル「あなたに夢中」でデビュー。75年シングル「年下の男の子」以降の曲ほとんどのセンターポジションを務めた。78年の解散後、芸能界から一時引退。80年映画「ヒポクラテスたち」で女優復帰。以後はドラマ、映画、舞台など幅広く活躍。

(2020年2月23日本紙掲載)


 
 

 
 

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