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勝ち残り・生き残りを賭した、地銀のEC戦略の現状と課題

 地銀の勝ち残り・生き残りが問われている。具体的には、周知の通り再編・統廃合・提携が金融庁主導下で図られている。進められている。

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 そうした中、日本ネット経済新聞の2月25日号が興味深い調査結果を発信している。『地銀62行を独自調査 EC参入、検討相次ぐ』と題した、全国地方銀行協会に加盟する地銀:62行を対象に電話・メールで行った「EC展開」に関する調査結果だ。大雑把にいうと、以下のような結果が記されている。

■既にECサイトを開設している地銀は6行。「北國銀行(運営会社:北國マネジメント、サイト名:COREZO)」「三重銀行(三十三総研、リージョネット三重)」「YMFG(地域商社やまぐち、jimotto)」「FFG(iBankマーケティング、エンニチ)」「筑邦銀行(マキコミ、筑後感動本舗)」「大分銀行(オオイタメイド、OitaMade)」。

■EC展開を検討している地銀4行。「岩手銀行」「紀陽銀行(既に運営の為にロカリストを設立)」「宮崎銀行(Withみやざき)」「琉球銀行」。

 一連の地銀は、ECでどんな展開を実行しようというのか。既に1月に全額出資の運営会社(阿波銀コネクト)を設立し、4月からサイト(ラシクルモール)を開設するという阿波銀行の施策を覗いてみた。重視するのは「コンテンツマーケティングによる差別化」と「エシカル消費」。

 前者はオウンドメディア型とし、情報発信が鍵。つまりサイトに参加する企業は「自社媒体を有する」感覚で、阿波銀コネクトの表現を借りれば「会社の思いや商品の魅力をストーリーとして伝えていく」。このオウンドメディア型については、1年をかけて既存のECを参考に情報収集した結果、例えば発信するストーリー(記事)は自社制作にとどまらず一部は外部ライターにも依頼するという。

 後者は直訳すれば「倫理的消費」。具体的には昨今認識が高まっている「SDGs」を踏まえた取り組みで、差別化と同時に「地銀として地域への貢献を図り活性化を進めていく」(阿波銀行)という構えだ。既にそうした方向に賛同する、地元の食品・工芸品・雑貨等々、50社ほどの出店が決まっているという。

 だが果たして「EC化」戦略は、地銀の勝ち残り・生き残りに真に有効策となりうるのか。要は差別化にどこまでつなげられるか、であろう。地銀の強みであるエリアの消費者・企業との接点を活かしきれるか否かだ。地銀だけが知りえる物販や地域特性(観光資源等も含め)をどこまで掘り起こして、情報発信できるかどうかにかかっている。動向を見守りたい。(記事:千葉明・記事一覧を見る


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