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地球上の炭素、その起源は太陽系外か ミシガン大学の研究

 生命の起源となるアミノ酸がこの宇宙に存在するためには、有機化合物が合成されやすい環境がなければならない。また、有機化合物が存在するためには、炭素がある程度存在する場所でなければならない。少なくとも地球はこの条件を満たしていたからこそ、現在、生命に満ち溢れた惑星となりえたのだが、地球が生命に必要な量の炭素を獲得するのは、それほど容易いことではなかったらしいことが、ミシガン大学の研究で明らかとなった。

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 地球の炭素は従来、太陽を起源として太陽誕生後のガスが冷えたものからもたらされたと、考えられてきた。だが4月2日にScience Advances誌上で公開されたミシガン大学の研究論文によれば、実はそうではなく、太陽系外の銀河系の星間ガスを起源とすることが明らかにされている。

 太陽を起源とする星間ガスは、マイナス193度以下でなければ、固体で炭素を含んだ状態のまま存在できない。だが太陽から数十天文単位以内の宇宙空間では、それよりも温度が高くなり、炭素は炭酸ガスなどの形で宇宙空間に飛散してしまい、地球やその他の微惑星に凝集して付着することは不可能であるという。

 実は地球に炭素がもたらされたのは、太陽が誕生してかなり時間が経過してからのことで、太陽系が誕生して100万年ほどの期間は、地球公転軌道付近の宇宙空間には、銀河系の星間ガスを起源とする炭素に富んだ粒子はほとんど存在していなかったらしい。だが100万年ほどの時間経過後に、地球公転軌道の内周部まで炭素に富んだ粒子が存在できる状態になったのだという。

 つまり、私たちの体を構成しているアミノ酸の原料となった炭素は、太陽からやってきたのではなく、太陽系の外の世界にある銀河系から、はるばる長旅を経て地球にたどり着いたものなのだ。

 余談ながら炭素の濃度を近隣の惑星で比較すると、金星は非常に高く、火星は逆に低く、地球はその中間程度である。金星の炭素濃度が高いことは、大気温上昇を招き、生命が存在することは出来なくなっている。また火星では炭素濃度が低いために、非常に大気温度が低く、地球よりは生命が住みにくい環境となっている。

 その意味でも、地球の炭素のレベルは生命が生きていくには快適で絶妙なレベルに保たれているのだ。つまり人類が従来想像していた以上に、地球にはいくつもの奇跡が起きていたことになる。(記事:cedar3・記事一覧を見る


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