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東大、赤色巨星ベテルギウスの表面温度測定に成功

 オリオン座のベテルギウスは、最も有名な赤色巨星であり、超新星爆発の時期がまじかに迫っているのではないかと、ささやかれている存在である。その時期は1年後かもしれないし、100万年後かもしれないというような、あまりあてにならない情報を最近よく目にしてきたが、東京大学は1日、この星の表面温度を鉄原子吸収線だけを用いて正確に測定することに成功したと、発表した。

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 厳密な分類では、ベテルギウスは赤色超巨星に属する。赤色超巨星の定義は、太陽の9倍以上の大質量を持つ恒星が、中心部の水素を核融合で使い果たした際に巨大化したもの、とされる。余談ながら太陽もおよそ50億年後には中心部の水素を核融合で使い果たし、赤色巨星化する運命にあると言われている。

 ベテルギウスのような赤色超巨星の進化プロセスや、超新星爆発時期の予測には、正確な表面温度を知ることが必須条件となる。だが、過去の観測的な温度決定法では、構造が複雑な赤色超巨星の上層大気に起因する誤差を排除することが困難であったという。

 そこで今回東京大学では、赤色超巨星における上層大気の影響を受けにくい鉄原子吸収線のみを用いた温度決定法を確立。具体的には、赤色超巨星より構造が単純で、既に表面温度が判明している赤色巨星における鉄原子吸収線観測データから抽出した、ライン強度比(波長1014.5ナノメートルと1015.5ナノメートルのスペクトル強度の比)データに、ベテルギウスのライン強度比をあてはめ、温度を推定するという手法である。

 赤色巨星と赤色超巨星では明るさが100倍程度異なる。だが同じ元素の吸収線の間のライン強度比は明るさに依存しないため、赤色巨星で較正したライン強度比と温度関係を、赤色超巨星に適用することができるという。なおこの手法については東京大学のホームページで分かりやすい図が示されているので引用しておく。

 今回の研究成果により、さまざまな質量を持つ赤色超巨星の表面温度を正確に測定することが可能となった。今後は、進化の段階がそれぞれに異なる星のデータを集積し、分析していくことで、最終的にはベテルギウスの超新星爆発が起きる時期を正確に推定できるようになるかもしれない。(記事:cedar3・記事一覧を見る


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