Sports

桐生「反る」癖出さず前傾キープ 上々Vにも悔しさ


男子100メートルで9秒98の前日本記録を持つ桐生祥秀(24=日本生命)が、10秒04(追い風1・4)で優勝した。予選は10秒12(追い風1・1メートル)だった。ちょうど1年後の8・1には東京オリンピック(五輪)の準決勝、決勝が開催される。調整が難しいコロナ禍での今季初戦を考えれば十分な好記録だが、9秒台を出せなかったことを悔しがった。

  ◇   ◇   ◇  

決勝から約30分後のオンラインインタビュー。10秒04の桐生に納得した姿などなかった。「(10秒)0台は何回も出している。0台は求めていない。ベストを出す気でいた」と悔しがった。10秒0台は昨季だけで7回、通算18度目。もう自分の中では当然の数字になった。己に求めるレベルが高いのは成長の証しだ。

昨秋の世界選手権(ドーハ)以来のレース。スタートから練習を重ねた「低く出る」意識を持ち、鋭く飛び出した。力強く中盤でスピードに乗る。以前は後半に上体が反る癖がたびたび見られたが、しっかりと前傾を維持できた。それでも「トップスピードを上げていきたい」と今後への課題を挙げた。

満足に練習できない自粛期間中も負の感情は湧かなかった。デッドリフトなど筋トレの道具を購入し、自宅で励んだ。人の少ない早朝5時、夜9時の前後に近所をマスク姿で走った。「世界中、誰でも満足にいってない」と焦りは一切なく、ポジティブに「マスクをつけることによって心肺機能を高めよう」と現実に向き合えた。今までしていなかった読書もして、世界観も広げた。心の成熟度は増し、それが高い水準の記録の安定につながっている。

8月1日。ちょうど1年後は東京五輪の準決勝、決勝だ。4年前のリオデジャネイロ五輪は予選敗退。男子400メートルリレーは銀メダルも、個人で結果を残せなかったのが心残り。東京五輪の目標は「決勝に進出し、しっかり勝負する」。リオ五輪準決勝での決勝進出ラインは10秒01。9秒台を普通に出す力がないと届かない。10秒04で満足できるわけがなかった。

次戦は東京五輪の舞台でもある国立競技場でのセイコーゴールデングランプリ(8月23日)。目標タイムは「今のところはベスト」と言う。日本人初の9秒台以来、1度も出していない9秒台。今後は当たり前に出していく。【上田悠太】


Source link

Do you like this article??

Show More

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

Back to top button
Close
Close