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相場展望10月22日号 米大統領選の投資は『後出しジャンケン』で 米司法省はグーグルを提訴⇒株式市場波乱要因?

■I.米国株式市場

●1.米株式市況の推移

 1)10/19、NYダウ▲410ドル安の28,195
  ・追加経済対策の成立期待が剥落し、売りが膨らんだ。
  ・欧米での新型コロナ感染の再拡大も、投資家心理を冷やした。米国でも新規コロナ感染者数が40近い州で増えて、経済活動制限が意識された。
  ・朝方は高く始まったハイテク株も下げに転じ、景気敏感株にも売りが広がった。

【前回は】相場展望10月19日号 バイデン氏『ウクライナ疑惑』再浮上も、メディア支援 米政府、『アリペイ』を制裁リスト入り検討との報道

 2)10/20、NYダウ+113ドル高の28,308ドル
  ・民主党が設定した交渉期限10/20を迎え、米経済対策へ何らかの合意が出来るとの期待感から買い先行となった。

 3)10/21、NYダウ▲97ドル安の28,210ドル
  ・追加経済対策について、民主党ペロシ下院議長とムニューシン財務長官の協議が明日も続くとの報道もあり一時プラスとなったが、新型コロナワクチン開発の不透明感と選挙前の経済対策成立の望みが薄くなるとの見方が強くなり下落に転じた。
  ・米国債10年物利回りが0.82%と前日比+0.04%高い。(日経新聞、ブルームバーグ)
 

●2.米大統領選挙後は、攪乱要因が隠れているので、『後出しジャンケン』に徹した方が良さそう

 1)過去の大統領選後の株式市場は、約7割の確率で株価上昇している。

 2)米株式市場は、(1)「バイデン大統領・議会は上下院民主党勝利」、(2)「コロナ経済対策規模が民主党の方が多い」に株式市場は過度に期待していると思われる。つまり、大統領選挙に決着が付けば、必ず株価は上昇するという見方が支配的とみえる。

 3)しかし、企業と富裕層への増税リスクを『無視』しているように感じる。最近のNYダウはバイデン候補の勝利を織り込んだ相場展開となったが、直近は(1)追加経済対策と(2)新型コロナワクチン開発の動向次第で日替わりで上下に振れており、VIX指数(恐怖指数)も10/21では28.65と位置しており、株式市場の気迷いが窺える。それだけに、米大統領選後に『歪さ』の調整(下落)入りとなる可能性も出てきており、それに備えて、『後出しジャンケン』戦法が良さそう。つまり、米大統領選の決着をみてから投資しても遅くないように思える。

●3.米司法省は10/20、グーグルを独占禁止法(反トラスト法)違反で提訴⇒株価波乱要因?

 1)理由  グーグルはインターネット検索事業で世界シェア約9割の市場支配力を利用して不当に競争を妨げている(優先的地位の乱用)。
 2)参考  グーグルは2015年に持株会社アルファベットを設立、売上は約17兆円、従業員数約12万人、時価総額5位。
 3)波及
  ・GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)に関して、独禁法違反していると米下院司法委員会の反トラスト小委員会が10/6、報告書を公表。
  ・特に、グーグルに関しては、検索画面に自社サービスを優先表示するなど、独占体制を強めていると指摘。
  ・米IT大手の将来も左右する大型訴訟になるとみられる。(産経新聞)

 4)その他 米連邦取引委員会(FTC)も独禁法に関し、年内にもフェイスブックに対する訴訟を準備。(ウォールストリート・ジャーナル)

 5)反発  グーグルは、提訴について「重大な欠落がある」とした上で、「利用者の選択であり、強制していないし、グーグル以外の別の選択肢もある」(選択の自由がある)と反発。(日テレ)

 6)株価  企業分割の可能性が強まると、株式市場に波乱要因が生じる懸念がある。特に、米選挙で民主党が完全勝利した場合、反トラスト小委員会の報告書が民主党主導でまとめられた経緯から、米株式市場の大幅上昇を大手ハイテク企業が牽引してきただけに、株価動向に目が離せない。

●4.独メルケル首相、「新型コロナのパンデミックの状況は深刻な段階」と発言(時事通信)

■II.中国株式市場

●1.上海総合指数

 1)10/19、▲23安の3,312
  ・中国経済指標が好調で中国経済の持ち直しを意識し、小高く推移したが、材料出尽くし感が広がりマイナスとなった。

 2)10/20、+15高の3,328
  ・中国の重要会議である5中全会(第19期中央委員会・第5回全体会議)が10/26から開催されるため、経済政策に対する期待感で消費関連銘柄の上昇が相場を支えた。

 3)10/21、▲3安の3,325
  ・人民元高を受けて朝高も、利益確定の売りが出て、小幅下落。

●2.中国経済統計10/19発表

 1)7~9月期中国国内総生産(GDP、前年同期比)+4.9%(予想+5.2%)
  9月中国鉱工業生産(前年同月比)      +6.9%(予想+5.8%)
  9月中国小売売上高(前年同月比)      +3.3%(予想+1.8%)

 2)世界各国が新型コロナの感染拡大の影響でマイナス成長に沈む中、主要国で唯一、景気回復が順調に進んでいることを裏付けたようだ。

●3.中国当局、アリババ傘下の「アリペイ」運営会社アント社に香港・上海上場計画を承認との報(ブルームバーグ)

 1)アント社は香港と上海の重複上場で約350億ドルの資金調達を目指している。

●4.中国、個人情報保護法制定し厳格化へ、対米念頭に対抗措置も定める (産経新聞より抜粋

 1)狙い
  (1)個人情報の無断・違法取得を防ぐ。
  (2)海外への情報移転に関する規制強化。
   ・中国に不当な措置を講じる国や地域に対抗措置を取るとも規定。

 2)罰則
  (1)収集した個人情報を海外に移転する場合は、国の審査を求める。違反すれば、最高で5,000万元(約8億円)もしくは、前年の売上高の5%の罰金を科す重い処分になる。

●5.中国、国旗と国章(国の紋章)の取り扱いを厳格化、愛国主義教育に利用、香港でも適用(産経新聞より抜粋

 1)中国国営・新華社通信は10/18、立法機関の全国人民代表大会(全人代)の常務委員会で、10/17に可決した国旗法と国章法の改正案を公表した。施行は2021年1月1日。

 2)この法改正に基づき、香港政府も「国旗・国章条例」を改正する。

 3)改正国旗法では、「国旗の尊厳を守る」という内容に加えて、「社会主義の核心的価値観を育成・実践する」と明記。破ったり、汚したりした国旗の掲揚を禁じる規定に加えて、逆さまに掲げたり、捨てたりする行為を新たに禁じた。

■III.日本株式市場

●1.日経平均の推移

 1)10/19、日経平均は+260円高の23,671円
  ・NYダウが4日ぶりの反発の流れで、日本株にも目先の上昇を見込んだ買いが優勢。
  ・米追加経済対策の協議が前進するとの思惑を誘った面もある。

 2)10/20、日経平均は▲104円安の23,567円
  ・このところ8カ月ぶりの高値水準が続いたため、日本企業の決算発表がピークを迎えるのを前に利益確定させようという売りが出た、という声がある。

 3)10/21、日経平均は+72円高の23,639円
  ・米追加経済対策実施の期待感と、ワクチン使用早期化の見方が追い風となった。

●2.株式市場は閑散相場が継続し、本格的上昇相場とは言い難く、『後出しジャンケン』が良さそう

 1)9月相場は国内大手の買いが上昇相場を牽引したが、10月は外資系短期筋の売買に振られ、週ごとに上昇・下落を演じている。

 2)ただ、Cスイスの先物売残枚数は10/20時点で▲27,993枚と大量の売越残からは、Cスイスは「先行きの相場を下落する」とみた手口になっている点に注目したい。

 3)日経平均の株価収益率(PER)は10/21で22.77倍と高く、1株当たり利益(EPS)は1,038円と低迷を続けている。現時点の評価は、先行した株高に業績改善が追い付いていない、といえる。

 4)外国人の投資手口からみると、『基本的なスタンスは、日本株売りの流れ』に変化はない。

 5)米大統領選の最悪ケースは、法廷闘争にもつれ込み暗礁に乗り上げることである。日本株は米株に連動する関数が高く、大統領決着後の『後出しジャンケン』戦法が良さそうに思える。

 6)なお、衆議院解散で自民党勝利の場合は、それが起爆剤となって歓迎の株価上昇となる可能性がある。

●3.財務省10/19発表の貿易統計は、輸出から輸入を差し引いた貿易収支+6,750億円の黒字

 1)輸出では、米国向けが前年同月比+0.7%増で、14カ月ぶりの前年同月比プラスに転じた。

 2)輸出の内訳は、金額ベースで自動車+19.1%増、重電機器+30.1%増、医薬品+22.2%増。中国向けは14.0%増で3カ月連続増加、欧州向けは▲10.6%減と14カ月連続減少だった。

●4.ニトリが島忠の買収を検討? TOBを実施しているDCMと争奪戦発展の可能性(共同通信)

●5.ANA、過去最大▲5,000億円の赤字で、大型機を半減し、事業計画を見直し方針

 1)2021年3月期最終利益が、過去最悪の▲5,000億円程度の赤字見通し。銀行から「劣後ローン」を4000億円融資、公募増資2,000億円を検討。役員報酬・管理職給与の大幅減と一般社員年収▲3割減。(読売新聞)

 2)全日本空輸(ANA)は、リース含め大型機約60機⇒35~30機まで削減させる方針。大型機は主に長距離国際線で運航しているが、需要が当面回復しない前提で事業計画を抜本的に作り直す必要があると判断した。(共同通信)

●6.スーパーの9月売上、衣料品などが外出自粛の影響を受け前年同月比▲4.6%減(NHK)

 1)9月売上高は1兆150億円と▲4.6%減だったが、5カ月ぶりに昨年実績を下回った。

●7.日本触媒と三洋化成工業は経営統合を中止、コロナ影響で事業環境が悪化のため(NHK)

■IV.注目銘柄(株式投資は自己責任でお願いします)

 ・1911 住友林業   米国での住宅事業好調
 ・6902 デンソー   自動車生産販売の回復
 ・6502 東芝     量子暗号の開発促進


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