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相場展望2月15日号 米長期金利が1.21%に急上昇、1.4%超はハイテク 株が割高に映る可能性も?

■I.米国株式市場

●1.NYダウの推移

 1)2/11、NYダウ▲7ドル安、31,430ドル
  ・最高値更新を前日にし、高値警戒感から、上昇してきた景気敏感株の一部に利益確定売りが出た。
  ・SP500とナスダック総合は小反発。

【前回は】相場展望2月11日号 2/9~10、日経平均に異常値 SQ後に反動安か

 2)2/12、NYダウ+27ドル高、31,458ドル
  ・ワクチン接種の普及と追加財政政策で、景気回復が早まるとの期待から買い優勢となり、史上最高値を更新した。
  ・米長期金利の上昇を受け、利ザヤ拡大の効果を得られる金融や景気拡大期待で素材など景気敏感株が上昇した。(日経新聞)
  ・ただ、引け前迄、高値警戒感や金利上昇が重荷となって▲60ドル近く売られていたが引けにかけて金融株などが買われて浮上した。

●2.長期金利は2/12に1.21%と急上昇、1.4%超からハイテク株などが割高に映る可能性?

 1)米10年国債金利は、前日比+0.045%高と急上昇して1.215%を付け、高水準圏に入った。

 2)10年国債利回りは、2020年3月安値0.53%⇒2021年2月12日高値の1.215%に上昇。

 3)長期金利はテクニカル的にも一目均衡表の上限や90日移動平均線など大きな節目を上抜けており、上昇傾向が継続している。

 4)原油高や財政支出の増加により、先行きの物価上昇ペースが一段と速まるとの見方が強まった。(日経新聞)

 5)製造業を中心に仕入れ価格が上昇していることから、インフレ期待が高まっており、注視したい。

 6)長期金利上昇の初めは、景気回復期待が高まり、株価にとっては好材料。その後の金利上昇はインフレ懸念が高まり悪材料と化す傾向がある。長期金利の上昇は、債券価格の下落につながり、債券市場の不安定が株式市場に影響をおよぼす可能性がある。

 7)1.4%あたりからハイテク株などが割高に映って売られやすくなるおそれが出てきそう。

●3.最近、投機的売買が見られ気になる現象が発生

 1)米ゲームストップ株
 2)銀
 3)米テスラ株
 4)ビットコイン(仮想通貨)
 5)IPO銘柄が買われ過ぎ
  ファンダメンタルズから大幅に乖離した価格付けは長続きしない。

●4.今週の株式市場は変化するか

 1)決算発表シーズン終盤となり、好決算を材料にした株価上昇はいったん終わり、利益確定売りが出やすくなる。

 2)米規制当局による調査もあり、一時の過熱感は無くなってきていることから、ボラティリティの低下からVIX指数は2/12に19.97と昨年2月以降で初めて不安心理の高まりとされる20を下回った。そのため、2/15から始まる週は買い安心感が強まる可能性がある。

 3)また、2/1~8までNYダウは+1,403ドル高の反動からか2/9から上昇スピードが減速している。好材料を提供してきた決算発表もほぼ終わり、米国10年物国債利回りが1.2%台に上昇しており、株価への影響に注目。

 4)2/15はプレジデントデーの祝日のため、米国株式市場は休場。

●5.米新規失業保険申請79.3万件に小幅改善で、労働市場の回復が失速(ロイター)

 1)予想は75.7万件だった。

●6.1月の米財政赤字は国民現金給付が押し上げて▲1,630億ドルに拡大(ロイター)

 1)赤字は前年同月から1,300億ドル拡大し、1月としては過去最大。

●7.米国、2021年度財政赤字240兆円、コロナ対応で戦後2番目の大きさ(共同通信より抜粋

 1)米議会予算局(CBO)は2/1公表で、2021年度(2020年10月~2021年9月の連邦政府の財政赤字額が2兆2,580億ドル(約240兆円)になると予測した。政府債務残高も約28兆5,000億ドル(約3029兆円)と過去最大。

 2)2020年度の財政赤字はGDP比14.9%、2021年度は10.3%。

●8.GM、2021年見通しは半導体不足で営業利益▲15~▲20億ドル減も(共同通信)

 1)フォードも▲10~▲25億ドル減少すると見積もった。
 2)現時点では、半導体不足の解消は見通せず、今後の打撃がどこまで広がるかが焦点となる。

■II.中国株式市場

●1.上海総合指数の推移

 1)2/11・12、春節(旧正月)のため休場

●2.海航集団が経営破綻、コロナ禍で最大規模、「借金で爆買い」路線に終止(東方新報より抜粋

 1)中国・海南航空を中核とする複合企業の海航集団が経営破綻した。急激な拡大路線が裏目に出て資金繰りが悪化し、昨年に公的管理下に置かれたが、新型コロナの流行が追い打ちとなった。借入金を元手に買収を繰り返す「爆買い」戦略が破綻し、コロナ禍における最大規模の経営破綻となった。

 2)海南航空は地方航空会社を買収しながら業界4位に発展し、不動産・金融サービス・観光物流など多数の業界に進出。ヒルトン・ワールドの株式25%、ドイツ銀行の株式11%を占める筆頭株主にもなった。買収した海外資産は400億ドル(約4兆2,048億円)に上った。

 3)2019年6月末時点の総負債は7,067億元(約11兆5,006億円)に膨れ、負債比率は72%に達した。

 4)中国政府が金融機関の与信リスク管理の監督を強化すると、海航集団は貸し渋りや、貸し剥がしで一気に資金繰りに窮した。

 5)海南省政府は2020年2月末、海航集団を管理下に置いた。本業の航空事業に力を入れようとしたが、コロナ禍による路線減便により、立て直しは図れなかった。

■III.日本株式市場

●1.日経平均の推移

 1)2/12、日経平均▲42円安、29,520円
  ・買い先行したが、最近の急騰を警戒感から、売り優勢となった。引けにかけて買い戻される展開となり下げ幅縮小した。

●2.今週は企業決算発表が終わり、米国株により振られる展開を予想

●3.外国人投資家先物動向は、2/12に▲2,432枚売り越し

 1)JPモルガン▲2,199枚売り Cスイス▲606枚売り、野村▲575枚売り

●4.長期金利の上昇=ドル高・円安基調

 1)2/9~11は米長期金利が緩み低下したため、ドル安・円高に若干振れたが、その後の金利上昇でドル高・円安に動くと見ている。

●5.日本株の投資者別売買状況

 1)海外投資家  信託銀行   個人信用  個人現金  日銀 (単位:億円)
    1月1週  + 1,890   ▲ 651  + 307  ▲3,129  +561
    1月2週  ▲ 1,230   ▲ 568  +1,308  ▲ 770  +549
    1月3週  ▲ 3,369   ▲ 679  +1,422  + 278  +561
    1月4週  ▲ 3,053   ▲1,718  +2,423   +1,878  +561
 
 2)海外投資家の動向は
  (1)1~2週は、先物を売りながら現物株を買っているが、総合で売り越し
  (2)3~4週は、先物・現物ともに売り越し、総合でも売り越し

 3)海外投資家は、現物を使って買い仕掛けをしながら、先物売りでヘッジしているイメージ。個人は海外投資家の買い仕掛けに乗って、買い向かっているイメージ。

 4)経済新聞では、中長期の海外投資家の買い参入があるとの記事があったが、その痕跡は見当たらない。これは、買い煽り記事とも言える。

●6.3月通期利益は上場企業の32%が上方修正、製造業中心に復調(共同通信)

 1)純利益見通し合計は20.8兆円と前期比▲6.2%も、前期の▲28.2%減からは減少幅が大きく減少する。
 2)感染拡大による緊急事態宣言の再発令などで運輸や外食産業には逆風が吹き、業績の2極化も続く。

7.トヨタ、米国で販売する新車の4割を2025年目標で電動化、年内にEV発表も(共同通信)
 1)脱炭素化を推進するバイデン政権に呼応した動きとなる。

 2)年内に、電気自動車(2車種)と、充電可能なプラグイン車(PHP)1車種を発表する。

 3)2030年までは米新車販売に占める電動化割合を7割近くまで高める方針。

●8.企業業績

 1)大戸屋  2020年4~12月期純損益▲50億円の赤字。債務超過続く。(共同通信)
        親会社のコロワイドに優先株発行し、債務超過は解消する見込み。
 2)東急   2021年3月期純損失▲450億円⇒▲600億円赤字に下方修正(日経新聞)
        配当も前期23円⇒15円に引き下げ。
 3)楽天   2020年12月期純損失▲1,141億円、携帯・物流の投資が重石(ロイター)
 4)ワタミ  2021年3月期純損失▲116億円、来店者数減・店舗閉鎖(東京商工)
 5)ぴあ   2021年3月期純損失▲65億円、緊急事態宣言で(東京商工)
 6)京急   2021年3月期純損失▲230⇒▲253億円下方修正(東京商工)
 7)藤田観光 2020年12月期純損失▲224億円の赤字、太閤園売却益329億円計上は1~3月期。(時事通信)
 8)東芝   2021年3月期純利益+500億円⇒+700億円に上方修正。グループ会社株式売却が寄与。(共同通信)

●9.企業動向

 1)コスモ    アブダビの海上新鉱鉱区の権利を最大150億円で取得(ブルームバーグ)
 2)パナソニック テスラ向け新型電池の試作ラインを来年度に設置へ (朝日新聞)
 3)住友ゴム   米国工場のタイヤ生産能力を増強に128億円投資 (Response)

■IV.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)

 ・8218 ニトリ   業績好調。
 ・8053 三菱商事  資源市況上昇。
 ・8031 三井物産  同上。


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