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相場展望4月5日 日銀の購入変更で売られた値嵩株の戻り高は本物か 日経平均、外資系は売り基調のなか、国内勢で上昇

■I.米国株式市場

●1.NYダウの推移

 1)4/1、NYダウ+171ドル高、33,153ドル
  ・NYダウが反発、SP500は史上初の4,000ポイント台に、ナスダックは米長期金利が1.6%台に低下し、ハイテク株が買われ上昇した。
  ・バイデン大統領のインフラ投資計画発表を受けて、半導体の米国内生産を支援する補助金が含まれたため、成長期待が高まった半導体株が上昇した。
  ・ISM製造業景況感指数が64.7と高水準になったことが好感され、景気敏感株を中心に買われた。

【前回は】相場展望4月1日 潮流に変化か: (1)ハイテク⇒(2)景気敏感⇒(3)業績へ 米政権(1)インフラ投資発表へ (2)社会福祉策は4月に

 2)4/2、「聖金曜日」祝日のため休場

●2.バイデン米大統領は3/31、第1弾として、8年間で2兆ドルのインフラ投資計画を発表(ロイター)

 1)第1弾のねらいは、公共インフラ老朽化対応、半導体・EV等の補助金と研究開発支援。
 2)第2弾は4月半ば公表の、医療保険制度の拡充や児童手当など家庭の支援に重点を置く。
 3)財源は、企業増税で確保。
 4)懸念材料は、増税反対の共和党と、民主党の一部議員の説得が必要なこと。

●3.3月米非農業部門雇用者数は+91.6万人と、予想+64.7万人を大きく上振れ (フィスコ)

 1)失業率は6.0%と予想と一致。

●4.米10年国債利回りは、4/1に1.679% ⇒ 4/2には1.714%に上昇。

●5.米投資会社アルケゴスで世界の金融大手が巨額損失、問われるリスク管理 (時事通信より抜粋

 1)米NYに拠点を置く著名投資家ビル・フアン氏の個人資産管理会社アルケゴス。資産は100億ドル(約1.1兆円)程度だが、複数の金融機関からの借入で、500億ドル(約5.5兆円)程度を運用していたと見られる。(時事通信)
  ブルームバーグは、運用ポジションを1,000億ドル(約11兆円)と推計。ファン氏は、1964年に韓国で生まれ、10代で家族と共に米国に移住。(ブルームバーグ)

 2)運用方法は、金融機関に担保を預け入れ、高い手数料を払えば、自己資金の何倍もの金額で売買できる「レバレッジ取引」の一種を採用。相場が読み通りに動けば大きな利益を得られるが、外れると損失が大きい手法。

 3)金融機関は低金利の中、高い手数料を得られるためアルケゴスに貸付融資取引をした。この高リスク取引をしたのは、ゴールドマン・サックス、野村、三菱UFJ証券、クレディ・スイス、モルガン・スタンレーなど。

 4)アルケゴスが投資していた米メディア大手バイアコムCBSなどの株価が3月下旬に急落し、運用成績が悪化。担保追加を求められたが、アルケゴスに能力(追証)がなく、デフォルト(債務不履行)を起こし、一部の大手金融機関に多額の損失が発生。(ロイター)

 5)ゴールドマン・サックスは、即座にアルケゴスの保有株を差し押さえ、市場外で売却。この売りが一段の株価下落につながり、売り遅れた野村などの損失が拡大したようだ。損失額は60億ドル(約6,600億円)を超えるとの見方もある。

 6)ゴールドマン・サックスの損失が限定的だったのは、ファン氏と協議後、短時間で損切の資産売却をしたため。他の金融機関との違いは「経営判断の速さ」。

 7)個々の会社のリスク管理体制と、規制のありかたが問われそうだ。3/31にはイエレン財務長官が議長となって金融安定監督評議会(FSOC)が開催され、アルケゴス問題も取り上げられると見られる。(ロイター)

■II.中国株式市場

●1.上海総合指数の推移

 1)4/1、上海総合指数+24高、3,466(亜州リサーチ)
  ・国家統計局が発表した中国製造業PMIが予想を大きく上回り、決算発表で企業業績の好調さが確認できた。
  ・業種別では、ハイテクの上げが目立つ。中でも半導体相関連株が買われた。半導体ファウンドリ最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)の通期利益は3倍に拡大し、市場予想を大きく上回り、株価は前日比+2.9高となった。
  ・反面、銀行株が冴えなかった。

 2)4/2、上海総合指数+18高、3,484(亜州リサーチ)
  ・米中の景気回復期待が相場の支えとなった。
  ・中国では企業決算発表で増収増益が明らかにする企業が相次いでいるが、清明節(4/3~5)を前に買い控えスタンスが漂い、上値が重い展開となった。
  ・一方、電力株は売られた。

■III.日本株式市場

●1.日経平均の推移

 1)4/1、日経平均+210円高、29,388円
  ・米インフラ投資計画や日銀短観を好感し、半導体などが牽引し一時+400円超値上がりしたが、米国株相場を見極めたいと利益確定売りで上げ幅を縮小した。

 2)4/2、日経平均+465円高、29,854円
  ・前日の米株式市場でハイテク株を中心に上昇した流れを受け、半導体関連株や電子部品などの値嵩成長株が買われ日経平均を押し上げた。
  ・上昇率は、日経平均+1.58%、TOPIX+0.71%と、値嵩株の大幅高が日経平均を押し上げた。

●2.日経平均は、外資系は売り基調ながら、国内勢の先物と現物株買い主導で上昇

 1)外資系先物手口は売り基調継続
  外資系先物買い残の推移(千枚) 2/25 283 ⇒ 3/17 211 ⇒ 4/2 186

 2)外資系の1月第1週~3月第4週での売買総合計は▲276億円の売り越し。
  内訳は、先物で▲1兆1,706億円の売りvs現物では+1兆1,430億円の買い。

 3)つまり、日経平均は1/4の27,258円⇒4/2の29,854円と、+2,596円・9.5%上昇しているが、外資と国内勢の現物株買いで日経平均を牽引している。

 4)注意したいのは、相場の先行きを強気で見ていない勢力があること。
  (1)外資系は現物買いといっても、先物合計では売り越しであること。
  (2)年金資金の現物株売りが1月第2週以降売り越し継続であること。
  (3)個人(現金)の現物株売りが多く、年初から合計で売り越し基調であること。

●3.日銀のETF購入方針の変更で大きく売られた値嵩株が戻り基調にあるが本物か?

 1)外資系短期筋は、日経平均寄与度が高い値嵩株を操作することで株価上昇を演じてきた。
   値嵩株:ファーストリテイリング
       ソフトバンクG
       ファナック
       など

 2)ところが、日銀がETF購入をTOPIX型に1本化したため、外資系はハシゴを外された。日経平均寄与度の高い値嵩株は、TOPIXでは寄与度が低いため、大きく売られた。つまり、従前通りの株価操縦策は日銀によって否定されたため、リスク回避として、値嵩株は売られることになった。

 3)その値嵩株が最近、株価上昇しているが本物か?答えは「一時的な戻し」の段階で、将来的なトレンドとしては、株価が低下していくと考える。理由は、TOPIXでの寄与度が低いため、相場操縦として果たす役割が低くなったため、買い上がる理由が小さくなったと見るから。ファーストリテイリングの寄与度は、TOPIXでは日経平均の25分の1になる。ファナックは13分の1に低下する。

●4.企業動向

 1)ニコン  ・一眼レフの国内生産終了へ、「こだわりが苦境を招く」 (朝日新聞)
 2)東芝   ・3Dインベストメントが保有割合を7.2%に拡大(ロイター)
       ・米マイクロンと米ウエスタンデジタルがキオクシア(旧東芝メモリ)の買収を検討と報じられた。

●5.企業業績

 1)川崎重工   ・2021年3月期最終損益が▲230億円の赤字、予想下回る(日経新聞)
 2)みずほFG  ・米投資会社アルケゴスで▲100億円規模の損失可能性(ブルームバーグ)
 3)SBI     ・傘下会社が法令違反で最大▲150億円損失か(時事通信)
         融資を行った太陽光発電事業者が、資金を事業以外に使った恐れがあり、結果的に金融商品取引法違反に該当する可能性が高いとして、調査結果を受け取った後、償還手続きに入るという。(読売新聞)

■IV.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)

 ・4686 ジャストシステム  好決算。株価調整後の反発局面。
 ・7956 ピジョン      同上。
 ・9519 エフオン      同上。


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