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緩和マネーはどこへゆく? 無国籍通貨(ゴールドと仮想通貨)の価値と株価との相関性 前編

 仮想通貨であるビットコインの暴騰は継続しており、ついに1ビットコイン600万円を超えた。なんと、その時価総額は約112兆円にも膨れ上がり、世界第5位を誇るアルファベット(Googleの持ち株会社)に並ぶ規模だという。

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 もちろん、日本国内で第1位を誇るトヨタ(約22兆円)や、第2位のソフトバンク(約13兆円)を既に凌駕していることは言うまでもないが、恐るるべきは日本円の現金総額である約100兆円をも抜き去っていることだ。これまでには無かったマネーの亜流への流れが、加速しているといえよう。

 さて、ビットコインなどの仮想通貨は、商品であるゴールド(金)と同じ無国籍通貨である。そして、無国籍通貨であることの強みは、為替変動に影響を受けづらいことだ。つまり、国内の経済が安定せず、物価や貨幣価値が安定していない国においては、ゴールドを保有しているほうが安全という考えなのである。

 しかしゴールドは、貴金属の中で工業用需要が高いプラチナとは異なり、約7~8割が投資や宝飾品に利用されているだけという実情がある。つまり、プラチナのみならず、価値が劣後する銀や銅のような鉱物、原油などと比べて、何かの需給のために保有しておくような価値は少ないといえるだろう。では、ゴールドが持つ価値とは何だろうか?

 歴史を紐解けば、紀元前にまでさかのぼることになるが、それまでの商流だった物々交換から派生して、ゴールドが「貨幣」の代わりに使用されていたことは既知の事実であろう。日本においては、ゴールドはもっぱら輸入に依存していたが、その後、金山が多く発見されたことから輸出国に成り代わり、「黄金の国」とまで呼ばれるようになった。

 もちろん、江戸時代を中心に利用された大判や小判もゴールドを含んでおり、貨幣に近い利用方法であったといえるが、現代においてそのような役割は無い。今のところ残されているゴールドの価値とは、これまでの長い「利用実績」と、貴重な金属である上に有限な資源であるという「プレミアム感」のみなのである(昨今では、化学合成による生成ができるという研究もある)。

 このように、ゴールド自体が持つ価値のほとんどが妄信的な固定概念である上、株式や債券、預金のように、保有することで配当や金利を生むものでもない。この点が、投資の神様と称されるウォーレン・バフェット氏に敬遠される理由であろう。

 一方で、各国の中央銀行が財務的な信用力担保のために地金を保有しているという事実が、ゴールドへの絶大な信用につながっていることは間違いない。採掘技術が進歩した現代においても、ゴールドの価値が崩れないのはそのためだ。(後編に続く)(記事:小林弘卓・記事一覧を見る


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