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羽鳥慎一アナウンサー 出すぎず、引きすぎず

すっかりテレビ朝日の“朝の顔”が定着した。フリーアナウンサー羽鳥慎一(48)。同局系情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)のキャスターを務め、個性派コメンテーターを相手に硬軟使い分けた司会ぶりが人気だ。フリー転身から早8年。謙虚で控えめ、仕事熱心な羽鳥の今を聞いた。

★軌道修正はお手の物

長嶋一茂、石原良純ら個性派コメンテーターを相手する進行ぶりは、時に“猛獣使い”と評される。何かとネット記事になる玉川徹氏についてもこう話す。

「私は使っているんじゃなくて普通に接しているだけなので。最初はすごい独特な人だと思いましたけど、普段は普通のおじさん。本当にいい人なんですよ。悪い人だったら本当に嫌だったなと思います。いい人でよかった」

奔放な発言を裁きながらの軌道修正はお手の物。物腰柔らかなスタイルは日テレ時代から変わらず、動じない風格すらある。

「自分のやりたいようにやるんじゃなくて、みんなに合わせながら最終的にうまくやるっていうところですね。で、途中はぐっちゃぐちゃになった方が面白い。台本通りにいかないのが一番面白くて、でも最終的なところにいかなきゃいけない。そこが私の役割だと思うんです」

「モーニング-」は、17年から視聴率3年連続同時間帯民放トップに立つ。好調の要因をまず「テーマ選び」と分析する。

「一番大きいのは題材、ネタですよね。(視聴者が)見たいんじゃないかっていうところが、ほぼ合っている。その着眼点が世の中から大きくずれていない」

もう1つは「出演者」と言う。

「自由に発言する人たちの魅力があるのかなと思います。一茂さんも平気で『このバカどもが』って言う。『バカ』は1番組1回までですって言ったこともあるんですけど(笑い)。普通言わないじゃないですか。言い方は乱暴だけど、言ってることは確かにその通りよねって。共感されるところを言ってくれるのが2つ目の好調のポイント」

自身の司会ぶりも評判では、と聞くと「ないですね」と返ってきた。

「自分のいいところがあるとしたら、あんまり出ないっていうところですかね。みんなでうまくいっている感じ。“出過ぎず引きすぎず”ですかね。それはずっとそう」

好調の一方で、視聴率を維持するプレッシャーはある。「数字的には限界が近づいている」とも。

「だんだん上がってきたんですけど、青天井に上がるわけじゃない。上がっていくより落ちないで維持していく方が大変かなと思って。同時間帯の番組中心に研究というか、『あそこを1番から降ろすんだ』みたいな感じでやってくるとなると、それを上回るにはどうすればいいんでしょうって。僕もそうですし、スタッフの方がプレッシャーはあるかも知れないですね」

★おじさんになってきた

11年に日本テレビを退社した。「労働時間や勤務表に縛られずに働いてみたかった」と振り返る。

「社員の時は番組が終わってもお給料はもらえます。フリーは番組が終わったら私も終わる。『なくなったらゼロよね』という気持ちを、『いろいろやりたい』という気持ちが上回ってたっていうことですかね」

退社からまもなく9年。前身番組「モーニングバード」から数えると、「モーニング-」は日テレ時代に出演した情報番組「ズームイン!!SUPER」の担当期間よりも長くなった。フリーになってみての心境を聞くと「ざっくり言うと、よかったですね」。局アナ時代は番組出演に付随する打ち合わせや衣装手配など、雑務にも追われた。

「今は行った時に何しゃべろうとか、こういうアンケートが来たからこれをこう言ったら面白いなとか、そこだけに集中していればいいんですよ。そこはフリーになってよかったところかな」

退社直後に「-バード」が始まった。15年「モーニングショー」22年ぶりの復活とともに“冠”がついたが「もう嫌でした。最初断ったんです」と明かす。「何やるわけでもないしと思って。今でも名前は外してもらって全然大丈夫」と笑ったが、「フリーになったおかげで名前がつくんですもんね」とも語った。

フリー転身直後は何でもやろうと意気込んでいたが「若干おじさんになってきた」と年々、体の変化も感じている。

「今は声が出なくなって『モーニングショー』に迷惑かけるくらいなら、ちょっとそれやめておこうかなっていう感じになってきました」

すっかり「モーニング-」が軸の生活になっており「ベースはこれですね」と迷いなく答えた。定年もなくなり、「行けるまで行きます」と仕事はいつまでも続ける意向だ。集中できる環境が整い、表情は充実感に満ちている。

★家でボーッとテレビ見てるのが楽しい

多忙ではあるが、自由時間は増えたという。14年に脚本家の渡辺千穂さん(47)と再婚。3歳になる娘との時間も持てており「一番僕が時間あります。子どもが習い事で忙しくて、『ただいま』って言うのはほぼ向こうですね」。

寂しい時間かと思いきや、意外と1人の時間も満喫している。「テレビ見るのが好きなので、悪い言い方をすると帰って来なきゃ来ないで好都合。見たいだけテレビが見られる」と少し後ろめたそうに笑う。

休みの日は気になる番組をさかのぼってチェック。TBS安住紳一郎アナ、くりぃむしちゅー上田晋也、サンドウィッチマンらの司会ぶりを見ることもあるというが、単にテレビが好きで見ているところが大きい。

「(明石家)さんまさんは天才すぎて参考にならないので、ただ面白いだけ。あとは『さんま御殿』とかに呼ばれた時の対策ですかね。『さんま御殿』と『しゃべくり007』は呼ばれたい番組ではあるけど、出たくない番組です。どちらも(出演して)気持ち悪くなりました(笑い)」

「情熱大陸」のようなドキュメンタリーも好んで見るが、自分が対象にされるのは違うようだ。

「多分断りますね。期待に応えられないから。僕の『情熱大陸』は何の情熱も生まれません。日常は何もないです。家でボーッとテレビ見てるのが一番楽しい」

それゆえ生活は「ほとんどノーストレス」と言い切る。

「ストレスがあるとしたら、『モーニングショー』のパネルを全部めくれないのがストレスです。台本にない盛り上がりがあったからめくれなくなってるので、我々はそれはそれでいいんですけど、見ている人はストレスだと思う。視聴者にストレスを与えているのが、ストレスと言えばストレスです」

仕事の話に帰結するのが、羽鳥らしかった。【遠藤尚子】

▼アシスタントのテレビ朝日・斎藤ちはるアナウンサー(22)

羽鳥さんとご一緒していて感じるのは、誰よりも視聴者目線だということ。視聴者にとっていかに違和感のない読み方をするか、いかに素朴な疑問を投げかけるかを考えていらっしゃるように感じます。以前「アナウンサーらしいしゃべりは必要だけど、一瞬考える間を与えてしまうような難しい言葉を使う必要はないよ」と声をかけていただきました。視聴者にわかりやすく寄り添って情報を届ける、羽鳥さんのようなアナウンサーになれるよう精進していきます。玉川さんの扱い方も今後ぜひ教えてください…!

◆羽鳥慎一(はとり・しんいち)

1971年(昭46)3月24日、埼玉県生まれ。早大を卒業後の94年、日本テレビ入社。03年「ズームイン!!SUPER」キャスターに就任。11年3月末に同局を退社し、同年4月のフリー転身とともに「モーニングバード!」の司会に。レギュラーは日本テレビ系「ぐるぐるナインティナイン」、同「人生が変わる1分間の深イイ話」。182センチ、血液型A。

◆羽鳥慎一モーニングショー

羽鳥キャスター、アシスタントの斎藤ちはるアナ、コメンテーターの玉川徹氏がレギュラー。石原良純、山口真由氏、菅野朋子氏、青木理氏、浜田敬子氏、高木美保、吉永みち子氏、長嶋一茂が日替わりコメンテーターを務める。

(2020年1月5日本紙掲載)


 
 

 
 

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