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自社の空きスペースも商売の対象とする、スペースマーケットの巧みさ

 スペースマーケット(東証マザーズ)が6月1日、本社を新宿区から渋谷区に移転した。

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 スペースマーケットはオフィスビルをはじめ広範な空きスペースを、借り手・貸し手に提供するマッチングプラットフォームを運営している。新型コロナウイルス禍で厳しい収益状況を強いられていた。そんな中での本社移転である。「?」を覚えた。ビル経営関連新聞の編集長に話を聞いた。

 本社移転は、2019年に検討が始まったという。上場(19年12月)に備え、事業拡大⇔人員増強のためだった。が、検討のさなかに急襲したのが新型コロナ禍。周知の通り、在宅勤務制の導入などで日ごとにオフィスへの出社率が低下していった。検討は一時、暗礁に乗り上げた。自社自体もリモートワークが定着。チーム単位で出勤日を決め、出社率5割程度という現実があった。

 真剣に「ウィズコロナ・アフターコロナでオフィスがどんな役割を担うのか」が社内で議論された。だが熟慮の結果、本社移転は実施された。

 何故か。ウィズコロナ下・アフターコロナ下でも「働き方改革の流れは逆流しない」が、至った結論だった。具体的にどんな施策を講じたのか。

 移転先と決めていた「神宮前メディアスクエルビル2F」は、前の本社に比べ床面積が約2倍。「自由自在」をコンセプトに、新本社スペースは旧本社並みに抑えた。そして残りの部分は、お手の物の「マッチングプラットフォーム」の対象スペースとした。

 件の編集長氏の話を基に見てきたように記すと、貸し出しスペースはこんな具合だ。

★オフィスのエントランスから入ると、キッチン付きの開放的なラウンジスペースが広がる。そして集中的な作業やオンライン会議が可能な、個室のワークブースが設置されている。またコミュニケーションを促すために、ソファやキッチン・バーカウンターなど交流ラウンジが設けられている。

★貸し出すのはラウンジだけではない。ビルの入り口からオフィスエントランスまで続く、階段やエスカレーターも「撮影需要」を想定しマッチングプラットフォームの対象とされている。

 会社側によると、重松大輔社長が「創業以来、やりたいと思い続けてきた在り様」だという。

 考えようでは、極めて合理的。企業にとりオフィスの賃料は重い負担。マーケットプレイスの様なやり方(シェアリング方式)を執れば、賃料の補填につながる。オフィスの在籍率の低い時間帯や土日祭日をシェアスペースとして、運用(収益獲得)することも視野に入れているという。

 空きスペースをビジネスの対象とするプロ企業らしい、施策とも言える。(記事:千葉明・記事一覧を見る


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