GOSSIP・Entertainment

隠れた実力者が出てくるM1、理屈なしに楽しめた


暮れの漫才日本一決定戦、M-1グランプリ2019は決勝1回戦で史上最高得点をマークした関西のミルクボーイが、優勝決定戦でもその勢いのままに圧勝した。

記者にとっては女芸人ナンバーワン決定戦「THE W」の3時のヒロイン、大学生M-1グランプリのモザンレーションと3周連続のお笑い大会取材とあって、ホッと一息ついた思いだ。

今年のM-1の特徴は、和牛、アインシュタイン、ミキなど優勝候補と目されたコンビが、準決勝で敗退したことだった。3年連続で準優勝だった和牛が、すんなり優勝しても面白くないから、敗者復活から盛り上げてドラマを作ろうとした、などと邪推する輩もいたらしいが(私です)、圧倒的な力で敗者復活を勝ち上がった。

敗者復活のネタは、準決勝と同じ引っ越しネタ。ツッコミの川西賢志郎が、ツッコミながらボケて大きな笑いを取った。敗者復活は例年、準決勝のネタと違う者をやるコンビ、準決勝のネタを進化させてくるコンビ、そしてあきらめの境地なのか準決勝のネタをそのままやるコンビに別れる。

和牛は、準決勝のネタをさらに作り込んで敗者復活戦を勝ち上がったのだが、決勝の1回戦も同じネタだった。ちょっとインパクトに欠けたし、出来も敗者復活戦には及ばなかった。多分、優勝決定戦に進出できていれば、すごいネタを披露してくれただろうと思うだけに残念だ。

敗者復活と同じネタをやったことを手抜きとか、慢心とかとは思いたくないが…。4年前にトレンディエンジェルが敗者復活戦から勝ち上がったときに、ボケの斎藤さんから3本ネタをそろえることの難しさを聞いていただけに、和牛にも、それにチャレンジして欲しかった。

決勝1回戦の自分の採点を見返すと、優勝したミルクボーイ、3位のぺこぱに最高得点をつけている。それに次ぐのが、かまいたち、見取り図、オズワルド、インディアンスだった。

ぺこぱは最高だった。今年のM-1は、トップバッターのニューヨークの屋敷裕政のボケに対して審査員の松本人志が「僕の好みなんですけど、ツッコミの人が笑いながら楽しんでる感じがそんなに好きじゃない」と辛口コメントをしただけに、ツッコミに注目が集まる展開となった。ぺこぱの松陰寺太勇の「ノリつっこまない」と言うか、肯定ツッコミには松本も感心していた。

そして、すえひろがりず。実は彼らは今でも、同業他社でバイトをしながら芸人をしているらしい。M-1決勝進出で、その必要もなくなりそうだが、準決勝を勝ち上がった時、大波乱を起こす予感を感じた。大波乱を起こしたのは結局、ミルクボーイだったのだが、すえひろがりずも期待に応えてくれた。

そして、ラストイヤーを2位で終えた、かまいたち。かまいたち、和牛ともに一種異様なボケに対して、常識人であるツッコミというネタが多いのだが、M-1優勝にはツッコミがさらに覚醒して大きな笑いを取ることが必要だと思っていた。敗者復活の和牛の河西と同じように、決勝1回戦、優勝決定戦のかまいたち浜家隆一が素晴らしかった。優勝決定戦で、次々とミルクボーイに票が投じられる中で、松本人志がかまいたちに1票を投じた時は感動すら覚えた(笑い)。

最後に優勝したミルクボーイ。準決勝以降は、全てのネタをリアルタイムで見たのにあまり記憶になかった。こんな隠れた実力者が出てくるから、M-1は面白い。などと書いているが、基本はヨカタ(素人)。理屈なしに楽しめた。【小谷野俊哉】

◆M-1グランプリ20191回戦の小谷野記者の採点

(1)ニューヨーク 86点

(2)かまいたち 91点

(3)和牛 90点

(4)すえひろがりず 93点

(5)からし蓮根 88点

(6)見取り図 91点

(7)ミルクボーイ 93点

(8)オズワルド 91点

(9)インディアンス 91点

(10)ぺこぱ 93点


Source link

Do you like this article??

Show More

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

Back to top button