Economy

  • 経営層・管理職の7割超、「DXとは何か」説明できず 推進企業は経営層がリーダーシップ発揮

     新型コロナの流行は日本のITが世界から大きく遅れをとっている事実を見せつけた。オンライン診療が一般的になっていたならば自宅療養者の病状が急変し手遅れになるなどということは無かったかも知れない。情報通信技術の普及は社会のあり方を大きく変容させる。これと同じように企業のIT化は企業組織の構造を大きく変容させ、業務モデル、作業モデル、そしてその構成を変容させるが故に企業戦略のあり方自体を変容させる。既に世界は情報の電子化のプロセスを終えDX(電子情報による構造の変容)の段階にある。日本でもDXの推進は急務であるが、日本は未だデータの電子化の段階であり、それ故に本来DXのリーダーシップを取るべき組織の幹部でさえDXという概念を十分に把握できていないようだ。  SaaSプロバイダーのドリーム・アーツが、「『DX』本来の意味が世の中に正しく理解されているのか疑問が残る」という問題意識から、7月下旬に大企業の経営層・役職者1000名を対象に「DXとデジタル化の取り組みに関するインターネット調査」を実施し、8月24日にその結果レポートを公表している。これによれば、「DXに取り組んでいる企業」は「全社的に取組中」が34%、「部分的に取組中」が25%、合計59%がDX・デジタル化に取り組んでいるようだ。また、「業務のデジタル化に取り組んでいる企業」は「全社的、部分的」を合わせて64%となっている。  DX・業務のデジタル化の取り組みの最重要テーマついては「デジタル技術を活用したビジネスプロセス改革」と「ペーパーレス化による生産性の向上」が26%、続いて「デジタル技術を活用したビジネスモデル変革」24%となっているものの、最多は「わからない」の29%で、DXに取り組んでいるものの、その内容について把握していない経営層・役職者が少なくないようだ。「DXとデジタル化の違いについて説明できるか」という質問に対しては73%が「説明できない」と回答している。  DXに取り組んでいる企業のうち「DXの成果が出ている」と回答した者では、「経営層からのDX方針が明確に出ている」(80%)、「経営層がデジタルの価値をよく理解している」(69%)、「経営層のなかにDXの責任者がいる」(65%)に同意する回答の割合が高く、レポートでは「DXの成果が出ている企業では共通して、経営層のリーダーシップが発揮されているという特徴がある」と指摘している。(編集担当:久保田雄城) ■関連記事・足踏みするDX。「データのパラドクス」。「データが足りない」と同時に「データが処理しきれない」・超スマート社会に向けて動き出した日本。ブロックチェーンで賃貸物件の内覧もスマートに?・大企業のDX。現場部門主体で「データ散在」「ツール乱立」。共有プラットフォーム構築できず Source link

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  • コロナ不況下の人手不足、飲食店の6割 個人消費関連で高い傾向

     コロナ禍でも人手不足の状況は続いている。直近の有効求人倍率は6月の1.13倍で前月から0.04ポイントの上昇となっている。コロナ前の2019年では1.6倍を超えていたが、20年には新型コロナの影響で急減し9月に1.03倍まで低下したものの1倍を下回ることはなく、21年1月には1.1倍まで上昇し、再び人手不足感は強まってきている。飲食店等の個人向けサービス消費関連は感染拡大に伴う営業制限など苦しい経営を余儀なくされているものの、営業継続には人手が必要で、売上減少の下での人手不足という苦しい事業運営を強いられているようだ。  8月24日に帝国データバンクが「人手不足に対する企業の動向調査(2021年7月)」の結果レポートを公表しているが、これによれば企業の人手不足感は再び上昇傾向で、多くの業種で不足感が高まる一方、過剰感が続く業種も少なくなく、雇用情勢は業種によってバラつきがみられる。  正社員が不足しているとする企業の割合は40.7%となっており、20年5月の29.1%を底にして再び上昇傾向となっている。業種別にみると、「建設」が57.5%と最も高くなっている。また、「自動車・同部品小売」や「輸送用機械・器具製造」など、世界的に市場が回復傾向の自動車関連業種が上位にあがっている。  一方、非正社員が不足していると感じている企業の割合は22.5%で前年同月と比べ5.9ポイントの増加となっている。業種別に見ると、「飲食店」の56.4%がトップで、6割近い飲食店が営業制限で売上が落ちている中で人手不足にも悩まされているようだ。前年同月と比べると17.8ポイントの増加となっているが、コロナ前の2年前との比較では23.6ポイントの減少だ。次いで総合スーパーなどを含む「各種商品小売」が前年同月から1.2ポイント増加の48.8%など個人消費関連の業種で非正社員の人手不足感が目立っている。  逆に過剰感の強い業種を見ると、コロナの影響が直撃した「旅館・ホテル」で正社員の不足が42.5%とトップだ。前年同月の57.6%に比べ低下してきているというものの、依然高水準で苦しい経営を強いられているようだ。飲食店は人手が過剰と感じている企業の割合でも正社員、非正社員ともにトップ5に入っており、業態により人手不足な企業と過剰な企業に割れているようだ。(編集担当:久保田雄城) ■関連記事・「自動化」社会で存在感を強める日本企業。物流や産業分野で注目の技術が続々・上場企業、給与減少。年間603万円。前年度より10万円減。背景はコロナ禍の業績悪化・残業減少・消える居酒屋。大手チェーンのみで1000店超の減少。唐揚げ専門店など他業態に移転ケースも Source link

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  • コロナ関連の破たん1924件に 感染拡大地域の雇用回復に遅れ 東京商工リサーチ

     東京商工リサーチは3日、コロナ禍の影響で経営破たんした国内事業者数が1週間で50件増え、累計で1,924件(負債1,000万円以上)に達したと発表。8月31日には、負債1,000万円未満の小規模倒産を含め2,000件に達した。1,000件に達するまで1年かかったのに対し、2,000件に達するまでにかかった期間は7カ月。感染が四国や九州など地方へ広がる中、感染者の多い地域では雇用回復が遅れているとの分析結果も出ている。 【こちらも】7月の外食市場規模、2カ月連続でマイナス コロナ前から半減続く  東京都は3日、都内で新たに確認された新型コロナウイルスコロナ感染者数が2,539人だったと発表した。12日連続で前の週の同じ曜日を下回り、3日までの1週間における1日当り新規感染者の平均は2,890人(前週は4,185人、前々週は4,722人)。小池知事は記者会見で、都民の行動や意識が一気に千何百人も減らしたと評価した。一方、入院患者は4,339人と過去最多で、都は使える病床数を増やしているものの使用率は引き続き高く、医療体制は逼迫状態だ。  東京商工リサーチが2日に発表したレポートによれば、負債1,000万円未満の小規模倒産を含めたコロナ破たん件数は8月31日に2,000件に達した。発生ペースが加速する中、増加率では四国や九州など西日本で高かった。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置のない地域での増加率も目立つ。  内閣府は3日、コロナの感染拡大地域では雇用の回復が遅れているとの分析結果を発表した。地方と比べ東京都や大阪府の有効求人倍率の戻りが弱いとの内容。2020年9月と2021年6月の求人倍率を比べたところ、長野県、山梨県、熊本県で上昇幅が大きく、東京都は唯一マイナスだった。  新型コロナウイルスの世界における累計感染者数は、米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば日本時間4日午前11時時点で2億1,973万人超、死者数は455万人超。国別の最多は米国の3,984万人超、次いでインドが3,290万人、ブラジルが2,085万人。以下、イギリス693万人、フランス689万人、ロシア687万人、トルコ641万人と続く。  直近4週間では、米国で410万人以上増えたのが目立つほか、インド、イラン、イギリス、ブラジル、フランス、マレーシア、トルコ、ロシア、日本、タイ、インドネシアで50万人以上増えた。日本は累計154万人を超えた。  かかる状況下、東京商工リサーチは新型コロナウイルスに関連する経営破たん事業者数が、3日時点で1,924件(負債1,000万円以上)に達したと発表。負債1,000万円未満の小規模倒産を含めると2,031件。破たん企業(負債1,000万円以上)が雇用していた従業員数の累計は、判明している数だけで2万682人(前週比639人増)に達した。  新規感染者数は、緊急事態宣言の対象地域拡大やワクチン接種の普及により、ピーク時より減少傾向にあるものの、家庭や職場での感染が続き、いまだ高いペースで確認されている。正常化の時期が読めない中、飲食、小売、宿泊等の業界を中心に引き続き厳しい経営環境が続く。(記事:dailyst・記事一覧を見る) Source link

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  • 7月の外食市場規模、2カ月連続でマイナス コロナ前から半減続く

     リクルートの調査・研究機関であるホットペッパーグルメ外食総研によると、7月の外食市場は2カ月連続で前年同月比マイナスとなったものの、コロナ前となる19年比ではマイナス幅が縮小したことが分かった。 【前月は】6月の外食市場は1345億円、3カ月ぶりにマイナス 居酒屋やバーの苦境続く ■2カ月連続マイナスも19年比は改善傾向  1日、ホットペッパーグルメ外食総研が2021年7月の外食市場調査を発表した。7月の外食市場規模は前年同月比294億円減の1,672億円と、21年6月に続いて2カ月連続でマイナスとなった。  新型コロナウイルス感染拡大前の19年7月比では51.9%減であり、6月の同59.7%減からは7.8ポイント減少幅が縮小(市場が改善)している。それでも半減が続く厳しい状況ではある。  個別の指数では、外食実施率は前年同月比2.4ポイント減の53.2%とマイナスだったが、外食実施率が50%を超えたのは4月の51.4%以来のこと。外食頻度は同0.20回減の3.42回、外食単価は同124円減の2,271円となり、市場規模同様に2カ月連続で3指数ともマイナスとなった。 ■60代男性が実施率、単価ともに大きくマイナス  圏域別の市場規模は首都圏が前年同月比213億円減の937億円、関西圏が同54億円減の487億円、東海圏が同23億円減の248億円。3地域ともに2カ月連続でマイナスとなった。  外食実施率と外食単価は性別や年齢層で増減の違いが出た。外食実施率でプラスだったのは、20代男性(7月の外食実施率:63.1%、前年同月比:0.5ポイント増、以下同じ)、30代女性(56.9%、4.1ポイント増)、50代女性(46.2%、1.4ポイント増)、60代女性(49.3%、1.4ポイント増)。反対に60代男性(49.6%、10.3ポイント減)、30代男性(58.6%、6.4ポイント減)、50代男性(47.5%、6.7ポイント減)と男性で実施率が大きく減った年齢層が多い。  外食単価でプラスだったのは20代男性(7月の外食単価:2,408円、前年同月比:92円増、以下同じ)、30代女性(2,550円、138円増)、60代女性(2,353円、50円増)。反対に30代男性(2,042円、326円減)、40代女性(2,174円、277円減)、60代男性(2,377円、323円減)で大きく単価が下がった。 ■居酒屋やバー業態は大幅マイナスが続く  業態別市場規模は16業態中11業態でマイナスに。特に大きくマイナスとなった業態には和食料理店(7月の市場規模:245億円、前年同月比:54億円減、以下同じ)、焼肉・ステーキ・ハンバーグ等の専業店(222億円、47億円減)、居酒屋(225億円、124億円減)、バー・バル・ワインバー・ビアホール・パブ(30億円、31億円減)などがある。  反対にプラスとなったのは、レストラン・食堂・ダイニング・洋食店(市場規模:114億円、前年同月比:5億円増、以下同じ)、すき焼き・しゃぶしゃぶ・鍋・おでん等の専業店(41億円、1億円増)、スナック・ナイトクラブ・キャバレー(28億円、8億円増)、ファーストフード(15億円、1億円増)の4業態。またカラオケボックスは市場規模3億円で前年同月比変わらずだった。(記事:県田勢・記事一覧を見る) Source link

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  • 野村HD、在宅勤務でも完全禁煙とする方針 10月から

    野村ホールディングスは、働き方改革の一環として就業時間中は全面禁煙とする方針を1日に発表した。10月から国内グループ全社員を対象にして実施される。この方針はリモートワークなどの在宅勤務中の社員なども適用対象になるそうだ(野村ホールディングスリリース、Bloomberg、朝日新聞)。 今年末までに喫煙室もすべて廃止、受動喫煙対策として喫煙後45分間はオフィスに戻らないことを強く推奨するなどの方針も取られるそうだ。もっとも、在宅勤務中の社員の喫煙を監視するようなことはせず、違反が分かっても罰則はないとしている。同様の方針はカルビーや味の素などでも進められており、在宅勤務中も禁煙とする方針の会社が増えてくるかもしれない。 あるAnonymous Coward 曰く、 自分は非喫煙者だが、こういう喫煙者に対する締め付けは「気分転換にコンビニでシュークリーム買い食いしよう」的な行為もやりにくくなりそうでほどほどにするのが良いと思う。  スラドのコメントを読む | ビジネス | ニュース | 医療 | アナウンス  関連ストーリー: 新型コロナワクチンの効果は時間と共に低下。特に高齢者と喫煙者が低下しやすい 2021年08月13日 ファイザー、禁煙補助剤 CHANTIX の一部ロットを米国でリコール…

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  • 都心不動産価格に異変? コロナ禍に追い打ちをかける「生産緑地制度の2022年問題」 後編

     「生産緑地制度の2022年問題」とは、生産緑地制度の期限である2022年に、都内の農地が宅地として売り出されることをきっかけに、土地の供給が一気に増え、不動産価格が暴落する可能性について指摘されたものだ。 【前回は】都心不動産価格に異変? コロナ禍に追い打ちをかける「生産緑地制度の2022年問題」 前編  まず、生産緑地制度の歴史を振り返ると、1972年に定められた生産緑地法に遡る。生産緑地法とは、最低30年間について、農地や緑地として土地を維持すれば、税制優遇を受けることができるという制度であった。  そもそもこのような制度が設けられた経緯については、高度経済成長期によって都内の緑地が宅地に転用されていった結果、緑地が失われ、住環境が悪化。さらに土地の地盤保持機能や保水機能を失っていったことがきっかけである。  しかし、その後も農地や緑地の宅地化が止まらなかったため、1992年の生産緑地法改正によって、市街化区域内の農地が、生産緑地と宅地化農地に区別されるようになった。ここで指定された生産緑地については、様々な税優遇を受けられる一方で、一定期間は農地として管理・維持をするという条件が付されたわけだ。  この一定期間というのが30年間であり、1992年から30年後である2022年に、その期間終えることになる。そして、生産緑地の多くは東京である。過去のデータでは、東京に約3,300ヘクタール、神奈川と埼玉、千葉を加えると約8,000ヘクタールにもなる。1ヘクタールはおよそ3030坪であるから、都内や都内近郊にこれだけの土地が供給されると考えれば、少子高齢化である現代において、その反動は計り知れないものとなるだろう。  しかしながら、2022年を迎えた途端に全ての生産緑地が宅地として供給されるわけではない。まずは、この制度の税優遇措置が10年間にわたって延長される特例が設けられることになった。この特例により、生産緑地の8割程度が延長を申請したということだ。  もちろん、この特例が無かったとしても、生産緑地として維持することはできた。そもそも農地として管理されてきたということは、大半が農業を営んできたことになる。維持ができなくなるということは、生産量地の所有者が高齢になり、後継者もおらず、農家を廃業する場合などに限られるのだ。そのほかに、貸付制度もある。  とはいえども、仮に8,000ヘクタールの1割程度が宅地化され、売却されるとしても、それなりのインパクトにはなるだろう。800ヘクタールで約240万坪である。都内であっても、約100万坪が宅地になればどうだろうか。  コロナ禍によって都心部に住む必要が無くなり、自然の多い郊外に住む、もしくはより都心部の高級マンションに住むという選択肢以外に、都心に近い郊外、かつ住環境が良い場所に広い敷地をもった戸建を購入するという選択肢を与えることにならないだろうか。2022年以降の不動産価格には、十分に注視されたい。(記事:小林弘卓・記事一覧を見る) Source link

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  • Real estate prices in the city center have changed? “The 2022 Issue of the Production Green Space System,”Prequel to the Corona Disaster

     The demand for teleworking, which spread in the wake of the Corona disaster, declined due to Japan’s unique corporate culture…

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  • 世界のガス価格が高騰中 国内でも9月から電力・ガス全社値上げへ

     世界のガス価格が高騰しているそうだ。日経新聞によると、夏は天然ガス価格が安定しやすいとされているが、今年は経済回復の傾向が強まったこと、脱炭素の動きが加速していることなどから需要が増えたことに加え、供給面も弱まってきていることから需要が厳しくなっているようだ。欧州のガス価格に関しては歴史的な水準に達しているとしており、電気事業連合会の記事によれば、どこまで上昇するのかわからないとしている。また中国などアジア地域ではLNGが取り合いとなってるそうだ(日経新聞、電気事業連合会、東京新聞)。  国内でも電力・ガス大手が全社が9月からの値上げを表明している。電気・ガスの全社が値上げするのは2か月連続。。東京新聞の記事によると、  電気料金で値上げ幅が最も大きいのは中部電力の146円。東京電力は140円、沖縄電力が117円、東北電力は114円、中国電力が107円。関西電力は90円、四国電力が81円、北海道電力は67円、北陸電力と九州電力が62円だった。都市ガスの値上げ幅は大阪ガスが108円、東邦ガスは107円、東京ガスが104円、西部ガスは80円。  だとのこと。  スラドのコメントを読む | ハードウェアセクション | ハードウェア | 電力  関連ストーリー: 排ガス規制でパラジウムが高騰中。銀歯治療で歯科医は赤字 2021年05月20日 米国でも大寒波によるエネルギー不足が深刻化、テキサス州などで数百万戸以上が停電に 2021年02月18日 LNGの不足などから当面は電力供給の綱渡り続く 2021年01月15日 Source link

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  • 脱ガソリンに向け拡大のEV市場 立ちはだかる難問に立ち向かう日本企業の挑戦

     自動車業界では今、脱ガソリンに向けた動きが活発化している。その背景にあるのは、深刻化する地球温暖化問題だ。自動車などから排出されるCO2が地球温暖化が進む大きな要因の一つと考えられるため、世界の先進国ではすでに、ガソリン車やディーゼル車の販売禁止へ向けた動きが盛んになりつつある。自動車が基幹産業となっている日本も例外ではなく、2030年までに乗用車の新車販売比率に占める次世代自動車の割合を5~7割に上げるという目標を立てている。  脱ガソリンを目指す次世代自動車と呼ばれるものには、幾つかの種類がある。  バッテリーの電力だけでモーターを駆動する「EV(電気自動車)」、エンジンとモーターの2つの動力を使い分けて走る「HV(ハイブリット車)」、自宅や充電スタンドでも充電できる「PHV(プラグインハイブリット車)」、水素と酸素で発電してモーターを駆動する燃料電池車「FCV(燃料電池車)」、そして天然ガスを動力とする「CNG(圧縮天然ガス車)」などだ。  現状ではHVが先行して普及しており、中国を中心にPHVも堅調に拡大し続けているものの、長期的な視点で見ると、世界市場は今後、EVへと傾倒していくとみられている。  富士経済の予測でも、EVの世界市場は今後、各国の環境規制の強化や、それに伴うEV普及政策の本格化、充電インフラの整備、主要自動車メーカーが走行距離が延伸した新型EVを相次いで投入していることなどを背景に、欧州や中国を中心に拡大を続け、2035年にはEVの新車販売台数が20年比11倍となる2418万台にまで達するとみている。同社では同じく35年には次世代自動車市場全体で4000万台を見込んでいることと照らし合わせると、次世代自動車市場でEVは圧倒的なシェアを獲得するであろうことがわかる。  EVは脱ガソリンというだけでなく、部品点数も少なく、複雑なエンジンも不要という利点がある。構造が比較的シンプルなため、性能の良いモータとバッテリーさえあれば、新規参入企業も比較的簡単に車を製造することも可能だ。  ところが、そんなEV車にも不安要素はある。EVの動力となる「電気」をどうやって賄うのかということだ。世界中の車がEVになれば、確かに自動車自体としては化石燃料を使わなくて済むが、代わりに大量の電気が必要となる。CO2排出量が非常に少ないEVを動かす為に、化石燃料がどんどん燃やされて発電しているようでは本末転倒だ。化石燃料の消費先が変わっただけに過ぎない。  EVが環境問題の救世主になる為には、クリーンな発電の安定供給が欠かせない。また、EVをいかに少ない電力で走行させられるかも重要になってくるだろう。  もちろん、この難しい課題に対しては日本でも、国内自動車メーカーや自動車産業を支える様々な企業が状況改善に向けて動き始めている。  例えば、石油精製・販売大手のENEOSホールディングス株式会社では、石油の代替品となる「再生可能エネルギー由来の水素」と「CO2」を原料とした「再エネ合成燃料」製造技術の研究に取り組んでいる。製造する際のCO2は排気ガスや大気から回収するので、再エネ合成燃料を使用しても、地球のCO2濃度は理論上変わらない。石油と近い成分なので、精製や流通の設備をそのまま転用でき、実現すれば普及するまでに時間がかからないというのも魅力的だ。  また、そもそもEVの電力消費量を減らすための開発として、大手プラントメーカーの日立造船では、世界最大級の「全固体電池」を開発に成功している。数多くの次世代自動車で使われているリチウムイオン電池に比べ、燃えにくい上にエネルギー効率の高い全固体電池は、まさしく次世代の電池と言えるだろう。セ氏マイナス40度~プラス100度の厳しい環境でも動作可能な為、自動車に加え、特殊環境下の産業機械や宇宙用途も視野に入れている。現在商用化に向けて、連携企業を募っている段階だ。  さらに電子部品メーカーのロームは、低消費電力の車載部品として既に高い採用実績をほこるショットキーバリアダイオードのラインアップ拡充を発表した。  回路の整流や保護を目的に使用されるダイオードの中でも高効率なショットキーバリアダイオードは、低消費電力化が求められる各方面で採用が増加している。今回、ロームがラインアップを拡充したRBRシリーズは、高効率化が求められる車載機器のオンボードチャージャーに最適な製品だ。小型パッケージも追加され、より実装しやすいラインアップとなった。また、RBQシリーズは、高温環境下での安定動作に優れており、より高耐圧環境に対応できる製品を追加した。高温環境での動作が求められる車載のパワートレインや産機機器の高電圧電源などに適しているという。  両シリーズとも、低消費電力化のニーズに応えつつ、より幅広いアプリケーションでの整流、保護が可能となる。EV化が進むと半導体などの電子部品点数が増えることが見込まれる為、今後益々、需要が伸びそうだ。  脱ガソリンに向けた動きが活発化する自動車市場。自動車の性能や燃費などだけでなく、その動力となる電気を扱う技術力でも、日本が世界の市場をリードしていくことを期待したい。(編集担当:今井慎太郎) ■関連記事・内燃車からの撤退加速。低価格化でEVシフト加速。欧州・中国市場が牽引・全国に緊急事態宣言、国民1人当り10万給付へ・EV・PHV充電インフラ普及、中欧米に大きく遅れ。急速充電器の高出力化も進まず Source link

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  • コロナ関連の破たん1874件に デルタ型拡大で景気見通し慎重 東京商工リサーチ

     東京商工リサーチは27日、コロナ禍の影響で経営破たんした国内事業者数が1週間で32件増え、累計で1,874件(負債1,000万円以上)に達したと発表。デルタ型の感染拡大で医療体制が逼迫する中、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象地域が増えた。飲食業や小売業は、昨年に続き今年の夏も、書き入れ時の収益機会を失う。感染再拡大は世界で拡がり、部品供給の停滞でサプライチェーンに支障が出るなど、景気回復の見通しは立ちにくい。 【こちらも】7月の百貨店とSC売上、2カ月ぶりにプラス コロナ前の水準には届かず  東京都は27日、都内で新たに確認された新型コロナウイルス感染者数が4,227人だったと発表した。5日連続で前の週の同じ曜日を下回り、27日までの1週間における1日当り新規感染者の平均は4,185人(前週は4,722人、前々週は4,156人)。都によると、前週がお盆休みだったことによる前週比減少の可能性が高く、実際に減少傾向があるとは見てないという。また、重症患者数と入院患者は過去最多で、死亡者の数も増えており、医療体制の危機的な状況は引き続き深刻。  厚生労働省は27日、自宅療養中のコロナ感染者が25日時点で11万8,035人だったと発表。東京、神奈川、大阪で自宅療養者が特に多い。重症者や重症化リスクの高い人を入院させる方針ながら、入院が必要と判断されたものの医療体制が追いつかず自宅療養中の感染者は2,802人いた。  政府は27日、デルタ型の感染拡大を受け、北海道、宮城、愛知など8道県を新たに緊急事態宣言の対象とした。また、高知、佐賀など4県へ「まん延防止等重点措置」を適用。宣言の対象は21都道府県、重点措置の対象は12県となった。これら地域では、飲食店に対しては酒類提供の停止や時短営業を、大型商業施設に対しては入場制限等を求める。  政府は26日、8月の月例経済報告にて、今後の景気を「感染拡大により下振れリスクの高まりに十分注意する必要がある」とした。7月下旬以降は自粛ムードが強まり、飲食業や小売業などが書き入れ時に収益機会を失った。英HISマークイット社が発表した8月の日本の複合製造業景況感(PMI)は45.9と、7月(48.8)を下回り、企業(製造業)においても景気見通しが下振れている。海外においてもアジアの一部で経済活動が止まり自動車などサプライチェーンに支障が出ている。  新型コロナウイルスの世界における累計感染者数は、米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば日本時間28日午前10時時点で2億1,535万人超、死者数は448万人超。国別の最多は米国の3,869万人超、次いでインドが3,260万人、ブラジルが2,070万人。以下、フランス677万人、ロシア674万人、イギリス669万人、トルコ631万人と続く。  直近4週間では、米国で360万人以上増えたのが目立つほか、インド、イラン、ブラジル、イギリス、インドネシア、フランス、トルコ、ロシア、マレーシア、タイで50万人以上増えた。日本はタイの次に多く48万人以上増え、累計141万人を超えた。  かかる状況下、東京商工リサーチは新型コロナウイルスに関連する経営破たん事業者数が、27日時点で1,874件(負債1,000万円以上)に達したと発表。破たん企業が雇用していた従業員数の累計は、判明している数だけで2万43人(前週比319人増)に達した。  デルタ型の影響は、現時点では飲食業や小売業に強く出ているところ、医療体制の逼迫が続けば幅広い業種へ波及するリスクがある。また、ワクチン接種で先行する欧米においても感染が拡大しており、世界的に景気の先行きを読みにくい状況が続く。(記事:dailyst・記事一覧を見る) Source link

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